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協賛パートナー紹介

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2023.12.15

協賛パートナー「株式会社近鉄リテーリング」 SDGsの取り組み

地域のベストパートナーとして地域活性化や価値向上に貢献

ー御社では、どのような取り組みを進めていますか。

近鉄リテーリングは、コンビニエンスストアからサービスエリアまで、多岐にわたる物販・飲食業を展開しています。当社の企業理念は「彩り豊かにくらしを支える、地域のベストパートナーを目指します」とし、お客様の生活(くらし)を支える商品やサービスの提供を通じて、地域の活性化や価値向上に貢献するのが当社のミッションです。
これは、近鉄グループサステナビリティ方針が示す「ネットワークの充実による、元気なまちづくり」や「脱炭素・循環型社会実現への貢献」にも通じる事業内容で、自治体や地元事業者との共創や、健康や環境に配慮した商品開発も推進しています。
その一つが、2016年に誕生した自社ブランド「irodori kintetsu(いろどり・きんてつ)」です。地域資源の活用や生産者支援をテーマに地域の特色を備えた独創的な商品を開発しており、現在、約50品を発売しています。さらに約30品の開発を計画中であり、近鉄沿線の農林水産業の生産者様、製造・加工業者様、教育機関の皆様と連携して、お客様の生活や食卓の「いろどり」となる商品を追求しています。

株式会社近鉄リテーリング 管理本部 総務部 部長 石原 和彦

産官学連携で地域の特色を備えた
ユニークな商品を開発

ーirodori kintetsuではどのような商品を開発していますか。

第一弾の商品は、奈良の和梨と吉野の水を用いた「吉野梨スパークリングリキュール」です。地元の生産者様・酒造メーカー様と一緒に作り上げたもので、その後、梨を二次利用した「吉野梨ジェラート」の開発に発展しました。これが平群町のジェラートメーカー様・近畿大学農学部様・平群町様とつながるきっかけとなり、近大農学部の学生が平群町の実習圃場で栽培した金時いものジェラート、そして「なら近大農法(ICT農法)」で育てたメロンのジェラート、「近大ICTメロンパン」へと続いていきます。
近畿大学農学部様にとっては授業の一環であり、生産者様・メーカー様・私たちにおいては、若い世代の意見や空気感を知る貴重な機会でした。販促物のデザイン制作にも反映されており、win-winのパートナーシップを築くことができました。
現在はNPO法人Co.to.hana様のプロジェクト「高校生百貨店」と連携して、商品開発に向けたワークショップも実施。高校生のストレートな意見が、商品のブラッシュアップに役立っています。

株式会社近鉄リテーリング 営業本部 商品部 部長 今本 雅人

ー商品開発における課題とは。

本来であれば開発期間やコストが課題となり、時には中止の決断を迫られることもあるでしょう。しかし、私たちの目標はあくまで「地域の活性化や価値向上」。利益の追求だけではなく、近鉄グループ一企業の役割として沿線地域の未来を見据えて活動しています。
この考えに連携する皆様も共感くださっていますが、特に実感したのは、奈良の野菜と吉野本葛を用いた「葛のとろみポタージュ」の開発時です。吉野本葛は、吉野の地で食用として重用され、葛湯として親しまれてきた食材ですが、若者世代には浸透していません。私たちは「奈良の名産品である吉野本葛を大切にしていきたい」「若い世代に魅力を知っていただきたい」という想いから、「葛野菜スープ」の開発をメーカー様に依頼しました。しかし、葛の粉と野菜の粉をブレンドするのはとても難しく、開発は難航しました。メーカー様に尽力いただいたおかげで、約1年半の歳月を経て何とか完成へとたどり着くことができました。
同じ志のもと点と点がつながり、線となり、やがて面になること。それがirodori kintetsuの価値であり、やりがいだと考えています。

吉野本葛のとろみと奈良県宇陀産のきくいも使用した「葛のとろみポタージュ」

フードロス削減やDXを活用した人材不足解消も推進

ー今後のSDGs(持続可能な開発目標)に関する取り組みをお聞かせください。

irodori kintetsuでは、これからも産官学連携による沿線地域産の食材を用いた商品開発、障がい者支援施設と連携した商品の発売、フードロスなどの環境問題に配慮した商品の開発を進めていきます。食品廃棄の削減・フードロス対策を全社的な課題として、2028年までの目標設定と数値化を定めており、関連事業の目標達成に向けた意識向上を図りたいと考えています。
一方、少子化に伴う人材不足が店舗運営に影響を及ぼしています。当社ではゴルフ場レストランに配膳ロボットを導入しているほか、FC店舗におけるセルフレジ機の導入や、ファミリーマートでの無人店舗の検証など、DXを取り入れた効率化も推進しています。今後もお客様の生活を支える企業として挑戦していきます。

株式会社近鉄リテーリング

近鉄グループにおける流通事業の中核会社として、近鉄沿線内外の物販店や飲食店に加えサービスエリアを運営しています。駅ナカでは、ファミリーマートや成城石井のほか、女性雑貨店やお土産店舗GOTO-CHIを運営。駅ソトでは、クラフトビールの醸造や販売を展開しており、現在シェアを拡大中です。近鉄沿線にお住まいのお客様や、近鉄をご利用のお客様に新たな付加価値を提供するのがミッション。自社ブランドの商品開発など、新たな事業にも挑戦しています。

https://kintetsu-retailing.co.jp/