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協賛パートナー紹介

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2023.9.29

協賛パートナー「都ホテルズ&リゾーツ(株式会社近鉄・都ホテルズ)」 SDGsの取り組み

ホテルの責任と捉え、地域や環境に貢献

ーSDGsの取り組みについて教えてください。

都ホテルズ&リゾーツでは、近鉄グループサステナビリティ方針に基づき、事業活動におけるSDGs(持続可能な開発目標)の実現「人と地球を豊かにする観光」「脱炭素・循環化社会実現への貢献」などに取り組んでいます。ホテル業はそもそも周辺地域や自然環境に負荷を与える事業であることから、地域や環境への貢献は企業としての責任と捉え、さまざまな活動を行ってきましたが、SDGsに本格的に取り組んでいくきっかけになったのは、2015年の国連サミットでの採択と、2022年4月のプラスチック資源循環促進法の施行です。当社では、全ホテルから「自分たちに何ができるのか」とアイデアを募った結果、400以上集まり、その一つが大阪マリオット都ホテルの「再生可能な農業リサイクル」です。

株式会社近鉄・都ホテルズ 業務推進室 営業企画部長 小林 直美

柑橘皮で伝統野菜を育む、
循環型の農業システムを実現

ー「再生可能な農業リサイクル」とはどのような取り組みですか。

大阪マリオット都ホテルでは、毎朝フレッシュオレンジジュースなどを提供しており、1日平均9~10kgの皮を廃棄していました。この廃棄物で何かできないかと協力会社に相談して生まれたのが、皮のミネラルを生かした酵素肥料です。エコ農作物に力を注ぐ三浦農園様をご紹介いただき、この肥料を使ってホテル用の野菜を栽培いただくことになりました。
現在、作っていただいている野菜は泉州水なすや泉州玉ねぎなど5種類ほどです。もちろん、品質は良いので、素材の味をストレートに感じていただけるようなメニュー構成を意識して提供しております。酵素堆肥の使用については、ご協力いただいている三浦農園様においても土が安定して規格外の野菜が育ちにくくなったと聞いており、栽培率、品質向上に繋がるWin-Winの農業リサイクルシステムを構築できたと感じております。

大阪マリオット都ホテル 料飲部 総料理長 谷詰 和隆

ーSDGsの取り組みでご苦労された点はありますか。

プラスチック資源循環促進法の施行が公表され、ホテルの客室アメニティ5品が対象になった時は、コロナ禍真っ只中で、その影響によりアメニティを製造する中国工場も稼動がストップし、国内の製造会社に注文が集中、製造が追いつかない状況でした。環境負荷のない竹素材などの製品はコストが高いことに加えて数量も揃わないなど、悪戦苦闘しました。協力会社と試行錯誤を重ねて約1年。ようやく需要と供給のバランスがとれてきたところです。

全客室に再生樹脂使用のサステナブルなウォーターボトルを用意(都シティ 大阪本町)

ホスピタリティとSDGsを両立して新たな価値創造へ

ー都シティ大阪本町では、ペットボトルのミネラルウォーターの設置を廃止されたと聞きました。

2023年4月より全フロアにウォーターサーバーを設置しました。客室のペットボトルのミネラルウォーター設置を廃止し、客室には再生樹脂使用のウォーターボトルを置き、お客様に給水いただく仕組みです。
これは、大阪府の「おおさかマイボトルパートナーズ」の取り組み「マイボトルを持ち歩くエコなライフスタイルの推進」に賛同する形でスタートしました。当社オリジナルマイボトルを作成し、マイボトルの利用啓発も推進しています。今後、他のホテルにも展開する予定です。

全客室に再生樹脂使用のサステナブルなウォーターボトルを用意(都シティ 大阪本町)

ー今後、SDGsの活動をどのように進めていきますか。

まずは取り組みの2030年までの目標設定と数値化を進め、全ホテルの意識向上を図りたいと考えています。
一方、ホテル業界では人材不足やニーズの変化が叫ばれています。当社では配膳ロボットと掃除ロボットを試験的に導入しているほか、自動チェックイン機の導入などテクノロジーによる効率化を推進しています。同時に、顧客体験価値の向上をはかりこれまで以上に価値ある体験と期待以上のおもてなしを提供したいと考えています。

都ホテルズ&リゾーツ
(株式会社近鉄・都ホテルズ)

都ホテルズ&リゾーツは、近畿・東海を中心に国内・海外25施設を展開しています。近鉄グループサステナビリティ方針に基づき、「人と地球を豊かにする観光」「脱炭素・循環化社会実現への貢献」などSDGsの取り組みを強化。歴史の中で培ってきたおもてなしの心と伝統を継承しながらも、地球環境や地域社会、食に関するさまざまな課題と向き合い、新しい価値を生み出しています。

https://www.miyakohotels.ne.jp/